こんにちは、たっけーです。
・「バントが有効な戦術ではない」と聞いたのですが、理由は?
このような疑問を解決します。
記事の内容
- 犠牲バントは有効な戦術なのか
- なぜバントは、無駄と言われるのか
- 犠牲バントをするメリット
- 高校野球や短期決戦で、バントは有効な戦術なのか
以上をそれぞれ解説します。
記事の信頼性
現在も毎日野球観戦しています
本記事は、ネット情報、本の情報をもとに記事を作成しています。信頼性向上のため参考にしたURLもはっておきます。この記事はセイバーメトリクスの視点から、バントについて解説していきます
関連記事 »セイバーメトリクスの基本とは
本記事を読むと、犠牲バントをする理由、無駄、意味のない戦術と言われる理由が分かります。
それでは、本題に入ります。
犠牲バントは意味のある戦術か
結論 バントは、意味のない戦術です。
しかし場面によって、有効な場面もあります。なぜこのようになるのか、説明します。
得点期待値
バントをしたことによって、点が入る確率の変化をみてみます。
得点期待値から説明します。
分かりづらいので、実際の表を見てみましょう
※右にスクロールできます
アウト | 走者状況 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
無走者 | 一塁 | 二塁 | 三塁 | 一二塁 | 一三塁 | 二三塁 | 満塁 | |
無死 | .450 | .804 | 1.071 | 1.285 | 1.386 | 1.693 | 1.860 | 2.103 |
1死 | .246 | .500 | .674 | .917 | .904 | 1.143 | 1.337 | 1.504 |
2死 | .093 | .210 | .317 | .345 | .430 | .482 | .524 | .712 |
引用 セイバーメトリクス入門
「無死ランナー無しだと0.4点」「無死一塁だと0.8点」得点が入る見込みがある、といった表です。過去の結果から、算出された数字です。
この表を見ると、バントをすると得点見込みがどのように変化するか分かります。
そしてほとんどの場面で、犠牲バントをすることによって、得点期待値が下がります。
したがって、得点期待値から見ると、犠牲バントが有効な戦術ではないことが分かります。
「バントは有効な戦術ではない」と言いましたが、有効な場面もあります。
犠牲バントが有効な場面
9回であと1点だけとれば、勝ちが決まるといった場面です。
得点確率表を使って説明します。
※右にスクロールできます
アウト | 走者状況 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
無走者 | 一塁 | 二塁 | 三塁 | 一二塁 | 一三塁 | 二三塁 | 満塁 | |
無死 | 25.2% | 40.2% | 60.3% | 78.9% | 60.7% | 83.5% | 82.8% | 82.6% |
1死 | 14.7% | 26.1% | 39.4% | 62.4% | 41.0% | 65.7% | 62.5% | 64.5% |
2死 | 6.2% | 12.1% | 21.6% | 24.8% | 22.4% | 25.1% | 27.1% | 31.4% |
引用 セイバーメトリクス入門
得点確率表を見ると、バントをして唯一得点確率が上がるのは、ノーアウトでランナーが2塁にいる場合です。確率にすると、2%程度ですが上昇します。
1死3塁となれば、犠牲フライやゴロでも点が入るといったことに関係しているようです。
打力の損益分岐点
得点期待値はあくまでも、平均的な得点見込みを表しています。例えば.804の得点期待としたら、リーグの平均的な打者と投手が対戦した結果になります。
ここで、平均以下の打者がバッターとなった場合、どのような結果になるでしょうか。
投手がバントをするのと、4番バッターがバントをするのは、意味合いが変わってきますよね。「どのレベルの打者に、バントをさせたらいいのか」を見てみましょう。
結論から言うと、全ての打者にバントは、有効な戦術ではありません。
関連記事 »加重出塁率とは?
計算方法も出ているのですが、難しいのでここでは省略します。詳しくはセイバーメトリクス入門をご覧ください。
高校野球や短期決戦でもバントは効果のない戦術なのか
犠牲バントは、効果のない戦術ということが分かりましたが、高校野球や短期決戦のクライマックスシリーズや日本シリーズでも効果のない戦術なのでしょうか?
これについては、アストロボールに興味深い内容がのっていました。
※アストロボールは、最新のセイバーメトリクスに関する本
セイバーメトリクスは発達したが、ポストシーズンは、違った戦い方がある
引用 アストロボール
このようにのっています。
セイバーメトリクスの数字は、シーズンごと、数年単位の数字が一般的です。したがって短期決戦において、全てセイバーメトリクスの数字を当てはめることは危険です。
実際アストロボールでも、プレーオフは全く違う野球があるとも書かれています。
今回のデータから高校野球や短期決戦でバントは、不要だという考え方は、危険です。
バントは有効な戦術か
犠牲バントについては、有効な戦術ではないことが分かりました。
このようにバントのメリットもあります。
今回の検証で分かったことは、バントが100%意味のない戦術ではありません。
データと感覚どちらも比べながら、野球を見るといいですね。
プロ野球でもバントを選択した、裏の理由があるかもしれません。そんなことを考えながら野球を見ると、違ったことが分かるかもしれません。
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