野球におけるフレーミングとミットずらしは違う⁉【動画、本も紹介】

  • 2020年9月13日
  • 2021年7月26日
  • 守備

こんにちは、たっけーです。

野球においてフレーミングという言葉をよく聞くようになりました。

しかしフレーミングの意味を完璧に分かっている人は、少ないのではないでしょうか?

そこで

・野球におけるフレーミングとはそもそも何?
・フレーミングの効果が知りたい
・なぜフレーミングが重要なのか知りたい
・現在のプロ野球のフレーミングランキングが知りたい

このような悩みを解決していきます。

本記事の内容

  • 野球におけるフレーミングとは
  • フレーミングとミットずらしの違い
  • フレーミングにはどんな効果がある(なぜ重要なのか)
  • 2020年、引退選手、MLBでフレーミングの上手い選手を紹介

本記事の信頼性

たっけー
この記事は野球歴30年のたっけーが書いています。

お前誰だよって感じなので、

データや動画、他のサイト、本を交えて分かりやすく説明していきます。

本記事を読むことによって

フレーミングとは何か。どうしてフレーミングが大切なのか。ミットずらしとフレーミングの違い、フレーミングの上手い選手が分かる内容になっています。

それではさっそく本題にはいっていきます。

野球のフレーミングとは(意味)

野球のフレーミングとは(意味)

・ストライクのボールを、審判にストライクとコールさせる
・際どいボールをストライクとコールさせる技術のことです。

かんたんに説明すると、キャッチング技術の上手さを表す指標です。

そして英語では、frame=だますと訳されます。
したがってフレーミング=審判をだます能力と言うことになります。

言葉は悪いですが、人間が判断する以上、際どいボールはストライクにもなるし、ボールにもなるということです。

MLB(メジャーリーグ)では、全ての捕手のキャッチング(フレーミング)の上手さを機械で測定し数値化、公表されています。
現在の≫(MLB)メジャーフレーミングランキングはこちら

コースごとにストライクと審判にコールさせた割合を数値化し、総合的なフレーミング能力をランキング化しています。

フレーミングは、ボール球をストライクにさせる技術ではないといった意見もありますが、実際のメジャーリーグのデータでは、ボール球をストライクとコールさせた数値も発表されています。

日本のフレーミングランキング

日本の場合は、公表されていません。
公表されているデータは、データ会社が独自に算出したものです。

動画は多数あるので、フレーミングの上手い選手が分かります。
ただ数値が分からない分、主観が強くなる印象です。

フレーミングは、肩の強さより大事です。
※理由は後で説明します。

フレーミングとビタ止め

フレーミングは、ビタ止めする技術と言われますが、以下の動画を見てもらうと分かりやすいです。

オースティン・バーンズのフレーミング

以下はダルビッシュ投手が絶賛しているドジャースのオースティン・バーンズのフレーミングです。

オースティン・バーンズのフレーミング

キャッチング(フレーミング)というと「ビタ止め」という言葉がよく使われています。
「ビタ止め」が素晴らしい、「ミットを動かすな」という指導もよく目にします。

しかし動画を見るとミットを体に引きつけながら動かし、ストライクゾーンにミットを持ってくるイメージだということがわかります。(コースによって変わりますが。)

機械のようにミットを動かしています。
ビタ止めに見えますが、どんな選手でも微妙にミットが動きます

ミットをずらしてとる理由

このことについては、ダルビッシュ投手と、raniさんの対談で次のように述べられています。
※raniさんとは、ダルビッシュ投手が一目置く、捕手に詳しい最強の素人。

(マウンドの)上から落ちてくるボールを、ただ止めようとすると負けてミットが流れるんですよ。動かそうという意識がないと難しい

引用元 REAL SPORTS

そもそも150~140キロの動く球を、ミットを動かさずにとることはできません。
どうせ動くなら、あえて動かしてとってしまおう」ということです。

またビタ止めしたボール球は、ボール球です。
審判がストライクとコールすることはありません。

「ミットを動かしながらストライクゾーンにもってくる」

ということですね。

ミットずらしとフレーミング

データから推測するとミットずらしとフレーミングは、言葉の違いだけで行為自体は同じものと認識しています。

先ほど説明した通り、ミットはずらさないとボールはとれません。
したがってフレーミング=ミットずらしとも言えます。

そして、審判にそのボールをどう認識してもらうかが大切です。
際どいボールをストライク=うまいフレーミング技術(うまいミットずらし)
際どいボールをボール=下手なフレーミング技術(下手なミットずらし)

そろそろキャッチングの新しい常識として、ミットは動かしてとるものと認識する必要があります。審判が際どい球をボールと判定したらキャッチング(フレーミング)が悪いのです。「ミットずらし」=悪みたいな時代は終わりつつあります。

ミットを動かすのはよくない

以前からフレーミングで論争になるのが、以下です。

「ミットを動かすのはよくない」
「国際試合でミットを動かすと、審判に怒られる」
「ミットを動かすと審判の印象が悪くなり、際どい球をストライクとコールされないのでは?」

と思う方が多いかもしれません。

実際元プロ野球審判の方が、以下のように話しています。

単刀直入にいうと「フレーミング技術」というのはやれば、明らかにストライクゾーンは狭くなってしまう。なぜなら審判員は、体やミットを動かす行為に関してはほぼ全てわかるのだ。

引用 スポーツブル

このようにミットずらしとなると、審判の印象が悪くなります。

これに対しては、先ほど話したようにまずミットを動かさないとボールがとれない。また審判の印象を悪くせずに、ミットを動かすということになります。

ミットを動かすと余計、印象が悪くなってボールが増える」という方もいるかもしれませんが、実際のデータを見ると明らかに捕手によってボールが増えたり、ストライクが増えたりしています。

例えば2020年、メジャーリーグのフレーミングランキング2位のJT・リアルミュートと同じフィリーズの2番手捕手アンドリュー・ナップを比べると、同じチームの投手のボールを受けているのにフレーミング成績が大きく異なります。

このことからも、フレーミング(ミットずらし)という技術があることが分かります。

捕手のキャッチング技術が上がったことにより、ミット移動が審判には分かりずらくなっていると推測します。審判からしてみると、騙されていることすら分からないのかもしれません。

大切なことは手(ミット)の動きだけではない

フレーミング集

姿勢をみると膝をついたり少し横を向いてみたり、日本の常識的なキャッチャーの取りかたと違います。このようにして審判にストライクとコールさせるようにしています。

実際MLBでは、フレーミング専属のコーチがいたりします。
フレーミングを否定的にとらえる人も多いですが、実際取り入れなければ、時代から遅れていくと思って間違いないでしょう。

フレーミングと審判

そもそも審判の印象で、ストライクゾーンが変わるということはおかしいことです。

そして最近はデータの進歩により、審判の考え方も変わってきているように感じます。フレーミングの有無に関わらず正しいジャッジをしないと、動画やSNS、データですぐにばれます。

またメジャーリーグではロボットによる、ストライク判定を導入(マイナーは導入)しようとしています。

このことからも審判は、フレーミングに関係なくボールに対して正しくジャッジすることが、存在意義を高めるために大切です。

フレーミングが大事な理由と効果

なぜフレーミングが大切なのか

結論 試合において圧倒的な回数の多さです。

説明しますと
ダルビッシュ選手とraniさんの対談でこのようにのべられています。

内野手の守備機会って1シーズンでせいぜい数百回、MLBだと年間で500回、600回ぐらいです。でも「フレーミング機会」って一番多い選手で8000回ぐらいあるんですよ。ブロッキングは5000回ぐらい。

引用 REAL SPORTS

全てのボールがストライクではないですが、際どいボールの半分ストライクになるだけで投手の成績がよくなるのは、誰でも分かりますよね。

フレーミングの効果と具体例

試合をみていて

  • 際どいボールをボールと判定後、ホームラン。ヒット。
  • 際どいボールをボールと判定後、四球で歩かせ、次打者にホームラン。

このような状況をよく見ませんか?
ストライク、ボールの判定がいかに得点に関わっているか分かると思います。

参考程度ですが、
ボールがストライクになるだけで、得点に対してー0,1点ほどの価値があるといわれています。

フレーミングは盗塁阻止(肩)より大切

盗塁をさすのは、1試合で数回程度です。
年間にしても多くて100回程度です。
実際そんなにありませんが。

肩の強さよりフレーミングの方が、大きなウエイトをしめていることが分かります。

だからといって「肩が弱くてもいい」ではないです。
あくまで割合です。

本でもフレーミングの大切さが紹介されています

ビッグデータベースボールという本にはこのようにのっています。
※ビッグデータベースボールとは、野球データの解説書

2011年にはピッチフレーミングを通じて、1シーズンあたり15点から30点の失点を防いでいた優秀な捕手たちがいた一方で、1シーズンあたり約15点を失っている計算になる捕手もいたという。

引用 ビッグデータベースボール

また5年間でフレーミングにより70点の失点を防いでいた捕手がいた一方、まずいミットさばきで65点を失った捕手がいるという。
5年間で135点の違いが生じる。

すごい数字ですね。
フレーミングの大切さが分かると思います。

ビッグデータベースボールを読むと、より詳細なことや選手名が分かります。

プロ野球、MLB、過去の選手のフレーミングランキング

プロ野球、MLB、過去の選手のフレーミングランキング

先ほども話したように、日本ではフレーミングの数値は公式に公表されていません。

データ会社の情報をみると、選手によってコースごとのストライク率が変わるので、フレーミングの得意なコースがあるのが分かります。データ会社が数値を公開していますので、気になる方は調べてみてください。

なのでネット情報でまとめた、ランキングを発表します。
ほぼ主観なので参考程度でお願いします。
※2020現在

プロ野球でフレーミングがうまい選手

  1. 坂本誠志郎
  2. 木下拓哉
  3. 戸柱恭孝
  4. 小林誠司
  5. 田村龍弘
  6. 梅野隆太郎
ネット、Twitter界隈で評価が高いのは坂本誠志郎選手ですね。
ダルビッシュ選手やraniさんが絶賛しています。

他にも中日の木下拓哉捕手のフレーミングも、かなり評判が高いですね。

データ会社の詳しいランキングはこちらから

坂本誠志郎

坂本誠志郎のフレーミング

正直バッティングはイマイチな感じもありますが、坂本選手のフレーミングは、かなり評価が高いです。失点を防ぐ意味では、かなりの貢献度があります。

また本人が意識していることは、「肘でミットを動かす」ということらしいです。
基本的にフレーミングは、ボールゾーンからストライクゾーンにミットを動かします。その際に肘を意識して完成度の高いフレーミングを行っています。

木下拓哉

木下拓哉のフレーミング

今後日本のフレーミングを、引っ張っていくほどの技術を持っています。日本人でフレーミングのうまい選手の動画が見たいと思ったら、木下選手で間違いないと思います。

例えば2020年のフレーミングランキングでは、他の選手に比べると圧倒的な成績を残しています。捕手の場合は盗塁阻止など、さまざまな能力が求められますが他の成績が悪くても、フレーミングだけでトップ評価の捕手になっています。

中日の投手陣の成績がいいのは、木下捕手のフレーミング能力のおかげと言う人もいるぐらいです。

逆に甲斐拓也捕手は、肩が強く総合評価は高いものの、フレーミングの評価は低くなっています。

戸柱恭孝

データ会社のデータによると、戸柱捕手は外角低めのフレーミングがうまいとされています。

テレビやネットで試合を見る機会がある場合は、外角低めに注目してみると面白いかもしれません。

過去の選手でフレーミングの上手い選手

そもそもフレーミングという言葉が存在していなかったので、数値を測る指標がありません。
個人の主観ですが、古田敦也選手はうまかったといわれています。

古臭さは感じますが、当時としては最高峰のキャッチング(フレーミング)ではないでしょうか。

古田のフレーミング

MLBでフレーミングの上手い選手

MLB(メジャーリーグ)でフレーミングが上手いといわれている選手

  • タイラー・フラワーズ
  • オースティン・バーンズ
  • ロベルト・ペレス
  • オースティン・ヘッジス
  • ヤスマニ・グランダル

あたりです。
もっといますがとりあえず。

数字でランキング化されているので分かりやすいです。

現在のランキングBaseball Savant
昨年のランキングBaseball Prospectus

フレーミングのまとめ

フレーミングとは

  • ストライク球をストライク
  • 際どいボール球をストライク

と審判にコールさせる技術のことです。

  • 高い技術がないと審判のイメージが悪くなる
  • フレーミングが試合内容に大きく影響している
2020年シーズンからマイナ―リーグで、機械によるストライク判定を行う予定でした。
これによりフレーミング技術が必要なくなるのは、賛否両論ありそうです。

個人的には「反対?」と思いますが、皆さんは「どう思いますか?」

またブロッキングや肩の強さもキャッチャーの大切な要素ですから、全てをまとめた評価が大切です。

野球ライフの参考になったらさいわいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。