野球のOPSの読み方とは?計算方法や意味、2020年のランキングも紹介

こんにちはたっけーです。

悩んでいる人
・野球中継で解説者が「OPS〇〇」と言っていたけどOPSって何?
・成績表のOPSって何ですか?
・計算方法や2020年のランキング、過去の打者の成績が知りたい

こんな悩みを解決していきます。

本記事の内容

  • 野球のOPSとは(なぜ重要なのか?)
  • OPSの計算方法(出塁率と長打率の計算方法)
  • 2020年のランキング、歴代OPSランキング

以上をそれぞれ解説します。

本記事の信頼性

野球歴30年のたっけーが解説します。
現在も毎日野球観戦しています。

ネット情報、データ、関連書籍を使って分かりやすく解説します。

本記事を読むことによって、OPSの概要、算出方法を理解することが出来ます。現在、過去の選手の成績を比べることもできます。

例題を使って「OPSって何?」という所から、ちょっと難しい話もしますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

それでは、本題に入りましょう

野球のOPSとは

野球のOPSとは

OPSとは野球において、打者を評価するセイバーメトリクスの一つで、総合的な得点能力を表す指標です。

セイバーメトリクスの祖、ビル・ジェームズがディック・クレイマー、ピート・パーマーと共同開発した指標です。

選手がチームの得点にどれだけ貢献できているか、得点のきっかけをどのくらい作れているかを表す数字です。

OPSが高ければ高いいほど、チームの得点に貢献している選手といえます。かんたんな計算式で分かるので、野手の打撃面を評価するときに注目されます。

メジャーリーグでは公式記録に採用されていますが、日本では参考記録です。

セイバーメトリクスが分からない方は、»【初心者でも分かりやすい】セイバーメトリクス用語集をご覧ください。

OPSの読み方と意味

OPSとは、打撃指標数、英語で(On plus slugging)
オン プラス スラッギング

読み方は「オーピーエス」や「オプス」と呼ばれます。

・その選手がどれだけ「チームの勝ち」に貢献できたか
・数値が高い選手ほど、多く得点に絡んでいる選手
・かんたんな計算で分かるが、精度は高い

OPSとはどんなものか分かったところで、計算方法をみてみましょう。

OPSの計算方法

OPSの計算方法

OPSの計算方法です。

OPS=出塁率+長打率

すごくシンプルな式なので、「本当に適正な評価ができているか?」と思うかもしれませんが、高い精度で打者の総合的な能力を表します。

出塁率と長打率の計算方法は、少し複雑なので詳しく説明します。

出塁率

出塁率とはエラーや打撃妨害以外で、ランナーに出た割合です。

【計算方法】
出塁率=(安打数+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)

出塁率の詳しい話は、以下の記事をご覧ください

関連記事 »出塁率の重要性、計算の仕方と2020年、歴代ランキングを紹介

長打率

長打率とは、単純に長打を打つ割合ではなく、1打数当たりの塁打の平均値です。最高値は、全打席ホームランの4.00です。

かんたんに言えば、「1度の打数で、どれだけ遠くの塁に進めるか、遠くの塁まで進む能力があるか」という能力を表しています。

【計算方法】
長打率=塁打数÷打数

詳しい計算方法やランキングは、以下の記事で解説しています。

関連記事 »長打率の計算方法とは?意味や2020年、歴代ランキングを紹介

全てをまとめると

OPS=出塁率(アウトにならない確率)+長打率(効率よく得点をとる確率)

誰でも成績表から、かんたんに計算することができます。

OPSの例

OPSの例を説明します。
ちょっと数字が多くなるので、分かりづらい場合はこの項目の最後だけ見てください。

100打数30安打(単打15、ニ塁打7、三塁打2、本塁打6)7四球、3死球、4犠飛の選手がいたとします。
【出塁率の計算式】
出塁率(0.351)={安打(30)+四球(7)+死球(3)}÷{打数(100)+四球(7)+死球(3)+犠飛(4)}

小数点第4位を切り捨てて、出塁率は0.351となります。

【長打率の計算式】
長打率(0.59)=塁打(1×15+2×7+3×2+4×6)÷打数(100)

長打率は0.59となります。

【OPSの計算式】
OPS(0.941)=出塁率(0.351)+長打率(0.59)

OPSは0.941となります。

長打率と出塁率の計算がややこしいですね。しかしプロ野球の成績欄をみると、出塁率や長打率が掲載されているので、OPSがのっていない場合は、この2つを足せばかんたんに求められます。

OPSが重要な理由

OPSが重要な理由

ではなぜ、OPSが重要なのか考えてみます。

  • 野球は、多くの得点をいれたチームが勝ちます
  • 逆に得点を少なく防いだほうが、勝率が上がります

当たり前ですよね。
このように得点が勝ちや負けに、大きく関わります。

しかし、従来の打率、打点などは得点との関連が低く、個人の成績を表しているにすぎません。

打率や打点はチームの勝ちに貢献した数字ではないため、新たにOPSという指標が作られました。

ここでこんな疑問がわきます。

OPSと得点の関連性

悩んでいる人
本当にチームの勝ち、負けに関係しているの?

データがあると分かりやすいので、根拠を示していきます。

以下のグラフは、過去10年のプロ野球全チームのOPSと、1試合平均得点をまとめたものです。

プロ野球過去10年のチームOPSと平均得点

チームの「1試合平均得点」を縦軸、「チームのシーズンOPS」を横軸にまとめたものです。

チームOPSが高いほど、1試合の平均得点が高いことが分かります

1試合の得点が高い方が勝ちやすいのは、先ほど話したとおりです。

平均得点が高い

チームが勝ちやすい

というようになります。

打率、打点は得点との関連が低い?

また打率や打点が得点への関連性が、低いことも分かっています。こちらもデータとして、出ています。

詳しい説明は、李啓充 MLBコラムをご覧ください。

このように考えると、OPSはかんたんな計算式で分かり、チームの勝ち負けに直結する重要な指標です。

また「野球×統計は最強のバッテリーである」という書籍の中でも詳しく述べられているので、興味あるかたはぜひご覧ください。

OPSの目安・基準

OPSの目安も見ていきましょう。

データ会社やサイトによって、微妙に変わりますので目安になります。
後半の選手ランキングの際に、参考にしていただくと分かりやすいです。

OPS
非常に優秀1.000
優秀.875
平均.750
問題あり.675
かなり問題あり.600

OPSが.875以上あれば優秀な打者といえ、打率3割と同じぐらいのイメージです。
.750前後あれば平均的な打者といえそうです。

プロ野球のOPS平均

過去のプロ野球10年間の平均OPSもみていただくと、より目安が分かりやすいと思います。

数字が低い2012年は、低反発ボールの影響と思われます。またDH制のあるパリーグの方が成績がいいということも分かります。

セ・リーグパ・リーグ
2011年.655.658
2012年.648.658
2013年.699.708
2014年.720.707
2015年.674.702
2016年.698.706
2017年.696.706
2018年.730.723
2019年.716.717
2020年.714.703

上記の表をみてみると、やはりOPSの平均は.700ということになります。

OPSの問題点5つ

OPSはかんたんに打者の能力が分かる反面、問題もあります。

  1. 賞がない
  2. 出塁率よりも長打率が優遇される
  3. OPSの数値だけでは出塁タイプか長打力のある打者か分からない
  4. 打者の得点への貢献率が分からない
  5. 走塁能力は測れない

1:賞がない

得点との関連性が高くチームへの貢献率が高い数値ながら、タイトルで表彰されません。

セイバーメトリクスという新しい考え方が生まれたためできた数値なので、より浸透してくるとタイトルとして付け加えられる可能性もあります。

現状では、タイトルになることはなさそうです。

2:出塁率よりも長打率が優遇される

例えば、4打数1安打(本塁打1)とすると

出塁率は.250
長打率は1.000
OPSは1.250

4打数1安打(単打1)とすると

出塁率は.250
長打率は.250
OPSは0.500

このように長距離バッターに有利な指標で、アベレージヒッターは評価されません。またOPSの中の割合として出塁率が過少評価されています。

アベレージヒッターが評価されないのはしょうがないですが、出塁率と長打力の割合が合っていないのは、問題があるような気がします。

3:打者のタイプが分からない

上記の内容と重なりますが、OPSの数値だけ見ると、打者のタイプが分かりません。

例えば出塁率が高いリードオフマンタイプの選手なのか、長打力の優れた選手なのかOPSの数値からは分かりません。

この場合、出塁率や長打率も合わせて見る必要があります。

4:得点への貢献が分からない

OPSでは、各打者を0.735や0.843のように数字で打者をランクづけできますが、その打者が実際にどのくらい得点に貢献したか分かりません。先ほどのデータでは、チームのOPSと得点の関係でした。

また平均に対して、得点を10点増やしたのか20点、増やしたのか分かりません。

この場合はOPS+(Adjust OPS+)という指標で分かります。

関連記事 【保存版】セイバーメトリクス指標一覧【解説付き】

5:走塁能力を測れない

OPSは走塁能力を測る指標ではありません。しかし走力のある選手の方が長打の数が増えたり、内安打が多くなります。すなわち長打率の数字も上がるので、多少OPSに反映されます。

したがって、若干の走塁能力を測ることはできますが、完璧な走塁能力は測れません。

かんたんな計算で分かり有効な指標ですが、簡易的な数値と思う必要もあります。

OPSランキング

OPSランキング

2020年のOPSランキングです。
打率と比べてもらうと分かりやすく、ランキングしている選手のほとんどが長距離バッターです。

多少打率が低くても、「OPSの高い選手がチームの勝ちに貢献している選手」ということが分かります。

2020年OPSランキング【セ・リーグ】

ランク選手名打率OPS
1村上宗隆.3071.012
2青木宣親.317.981
3鈴木誠也.300.953
4丸佳浩.284.928
5佐野恵太.328.927
6大山悠輔.288.918
7梶谷隆之.323.913
8岡本和真.275.907
9坂本勇人.289.879
10サンズ.257.814

2020年OPSランキング【パ・リーグ】

ランク選手名打率OPS
1柳田悠岐.3421.071
2浅村栄斗.280.969
3吉田正尚.350.966
4近藤健介.340.934
5ロメロ.272.893
6マーティン.234.866
7西川遥輝.306.825
8中田翔.239.811
9スパンジェンバーグ.268.807
10山川穂高.205.807

2019年OPS ランキング

セリーグ編

ランク選手名打率OPS
1鈴木誠也.3351.018
2坂本勇人.312.971
3山田哲人.271.961
4バレンティン.280.917
5ソト.269.902
6筒香嘉智.272.899
7丸佳浩.292.884
8ビシエド.315.870
9岡本和真.265.828
10青木宣親.297.826

パリーグ編

ランク選手名打率OPS
1森友哉.329.959
2吉田正尚.322.956
3ブラッシュ.261.936
4山川穂高.256.912
5中村剛也.286.887
6浅村栄斗.263.878
7デスパイネ.259.875
8秋山翔吾.303.864
9外崎修汰.274.846
10荻野貴司.315.842

歴代記録もみていきましょう

歴代OPSランキング

ついでに歴代ランキングも掲載しておきます。

生涯記録(通算4000打数以上)

ランク選手名OPS年度
1王貞治1.0801959-1980
2松井秀喜.9961993-2002
3A.カブレラ.9902001-2012
4落合博満.9871979-1998
5T.ローズ.9401996-2009
6張本勲.9331959-1981
7中西太.9321952-1969
8小笠原道大.9301997-2015
9ブーマー,W.9271983-1992
10松中信彦.9251997-2015

シーズン記録

ランク選手名記録所属
1王貞治1.294巨人
2王貞治1.258巨人
3R.バース1.258阪神
4落合博満1.244ロッテ
5W.バレンティン1.234ヤクルト
6落合博満1.232ロッテ
7A.カブレラ1.223西武
8王貞治1.214巨人
9王貞治1.213巨人
10王貞治1.212巨人

OPSを知って野球を楽しもう

OPSとは出塁率と長打率を足した、打撃の総合指標です。
OPSが高い選手は、過去の選手をみても一流選手ばかりです。

打率は低くても、OPSが高い選手もいます。このような選手は、打率は低いけど「チームに貢献している選手」と言えそうです。

少し違った角度から、野球を楽しむことができます。
OPSを知って、新たな野球の楽しみ方をみつけましょう。

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