野球のOPSの意味について野球歴30年の私が超分かりやすく解説

こんにちはたっけーです。

悩んでいる人
・野球中継で解説者が「OPS〇〇」と言っていたけどOPSって何?
・計算方法や目安が知りたい

こんな悩みを解決していきます。

本記事の内容

  • 野球のOPSとは(意味)
  • OPSの計算方法、目安、読み方

以上をそれぞれ解説します。

本記事の信頼性

野球歴30年のたっけーが解説します。
現在も毎日野球観戦しています。

ネット情報、データ、関連書籍を使って分かりやすく解説します。

本記事を読むことによって、OPSの意味、計算方法、目安、読み方が分かります。現在、過去の選手の成績を比べることもできます。

例題を使って「OPSって何?」という所から、ちょっと難しい話もしますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

それでは、本題に入りましょう

野球のOPSとは(読み方と意味)

野球のOPSとは(読み方と意味)

OPSとは野球において、打者を評価するセイバーメトリクスの一つで、総合的な得点能力を表す指標です。

ざっくり言うと、アウトにならない確率(出塁率)と、効率よく得点する確率(長打率)を足したものです。

セイバーメトリクスの祖、ビル・ジェームズがディック・クレイマー、ピート・パーマーと共同開発した指標です。

選手がチームの得点にどれだけ貢献できているか、得点のきっかけをどのくらい作れているかを表す数字です。

OPSが高ければ高いいほど、チームの得点に貢献している選手といえます。かんたんな計算式で分かるので、野手の打撃面を評価するときに注目されます。

メジャーリーグでは公式記録に採用されていますが、日本では参考記録です。

セイバーメトリクスが分からない方は、»セイバーメトリクス用語集で解説しています

OPSとは、打撃指標数、英語で(On plus slugging)
オン プラス スラッギング

読み方は「オーピーエス」や「オプス」と呼ばれます。

・その選手がどれだけ「チームの勝ち」に貢献できたか
・数値が高い選手ほど、多く得点に絡んでいる選手
・かんたんな計算で分かるが、精度は高い

OPSとはどんなものか分かったところで、計算方法をみてみましょう。

OPSの計算方法

OPSの計算方法

OPSの計算方法です。

OPS=出塁率(アウトにならない確率)+長打率(効率よく得点をとる確率)

かんたんな式なので、「本当に適正な評価ができているか?」と思うかもしれませんが、高い確率で打者の能力を表します。

出塁率と長打率の計算方法については、以下の記事で分かりやすく解説しています。

【必見】出塁率の目安はいくつ?

長打率は1.000を超える⁉目安と計算方法を分かりやすく解説

例で説明します。
ちょっと数字が多くなるので、分かりづらい場合はこの項目の最後だけ見てください。

100打数30安打(単打15、ニ塁打7、三塁打2、本塁打6)7四球、3死球、4犠飛の選手がいたとします。
【出塁率の計算式】
出塁率(0.351)={安打(30)+四球(7)+死球(3)}÷{打数(100)+四球(7)+死球(3)+犠飛(4)}

小数点第4位を切り捨てて、出塁率は0.351となります。

【長打率の計算式】
長打率(0.59)=塁打(1×15+2×7+3×2+4×6)÷打数(100)

長打率は0.59となります。

【OPSの計算式】
OPS(0.941)=出塁率(0.351)+長打率(0.59)

OPSは0.941となります。

長打率と出塁率の計算がややこしいですね。しかしプロ野球の成績欄をみると、出塁率や長打率が掲載されているので、この2つを足せばかんたんに求められます。

OPSの目安・基準

OPSの目安も見ていきましょう。

データ会社やサイトによって、微妙に変わりますので目安になります。

OPS
非常に優秀1.000
優秀.875
平均.750
問題あり.675
かなり問題あり.600

OPSが.875以上あれば優秀な打者といえ、打率3割と同じぐらいのイメージです。
.750前後あれば平均的な打者といえそうです。

プロ野球のOPS平均

過去のプロ野球10年間の平均OPSもみていただくと、より目安が分かりやすいと思います。

数字が低い2012年は、低反発ボールの影響と思われます。またDH制のあるパリーグの方が成績がいいということも分かります。

セ・リーグパ・リーグ
2011年.655.658
2012年.648.658
2013年.699.708
2014年.720.707
2015年.674.702
2016年.698.706
2017年.696.706
2018年.730.723
2019年.716.717
2020年.714.703

上記の表をみてみると、やはりOPSの平均は.700ということになります。

OPSが重要な理由

OPSが重要な理由

ではなぜ、OPSが重要なのか考えてみます。

  • 野球は、多くの得点をいれたチームが勝ちます
  • 逆に得点を少なく防いだほうが、勝率が上がります

当たり前ですよね。
このように得点が勝ちや負けに、大きく関わります。

しかし、従来の打率、打点などは得点との関連が低く、個人の成績を表しているにすぎません。

打率や打点はチームの勝ちに貢献した数字ではないため、新たにOPSという指標が作られました。

ここでこんな疑問がわきます。

OPSと得点の関連性

悩んでいる人
本当にチームの勝ち、負けに関係しているの?

データがあると分かりやすいので、根拠を示していきます。

以下のグラフは、過去10年のプロ野球全チームのOPSと、1試合平均得点をまとめたものです。

プロ野球過去10年のチームOPSと平均得点

チームの「1試合平均得点」を縦軸、「チームのシーズンOPS」を横軸にまとめたものです。

チームOPSが高いほど、1試合の平均得点が高いことが分かります

1試合の得点が高い方が勝ちやすいのは、先ほど話したとおりです。

平均得点が高い

チームが勝ちやすい

というようになります。

打率、打点は得点との関連が低い?

また打率や打点が得点への関連性が、低いことも分かっています。こちらもデータとして、出ています。

詳しい解説は、李啓充 MLBコラムで分かります

このように考えると、OPSはかんたんな計算式で分かり、チームの勝ち負けに直結する重要な指標です。

また「野球×統計は最強のバッテリーである」という書籍の中でも詳しく述べられているので、興味あるかたはぜひご覧ください。

OPSの問題点5つ

OPSはかんたんに打者の能力が分かる反面、問題もあります。

  1. 賞がない
  2. 出塁率よりも長打率が優遇される
  3. OPSの数値だけでは出塁タイプか長打力のある打者か分からない
  4. 打者の得点への貢献率が分からない
  5. 走塁能力は測れない

①:賞がない

得点との関連性が高くチームへの貢献率が高い数値ながら、タイトルで表彰されません。

セイバーメトリクスという新しい考え方が生まれたためできた数値なので、より浸透してくるとタイトルとして付け加えられる可能性もあります。

現状では、タイトルになることはなさそうです。

②:出塁率よりも長打率が優遇される

例えば、4打数1安打(本塁打1)とすると

出塁率は.250
長打率は1.000
OPSは1.250

4打数1安打(単打1)とすると

出塁率は.250
長打率は.250
OPSは0.500

このように長距離バッターに有利な指標で、アベレージヒッターは評価されません。またOPSの中の割合として出塁率が過少評価されています。

アベレージヒッターが評価されないのはしょうがないですが、出塁率と長打力の割合が合っていないのは、問題があるような気がします。

③:打者のタイプが分からない

上記の内容と重なりますが、OPSの数値だけ見ると、打者のタイプが分かりません。

例えば出塁率が高いリードオフマンタイプの選手なのか、長打力の優れた選手なのかOPSの数値からは分かりません。

この場合、出塁率や長打率も合わせて見る必要があります。

④:得点への具体的な貢献が分からない

OPSでは、各打者を0.735や0.843のように数字で打者をランクづけできますが、その打者が実際にどのくらい得点に貢献したか分かりません。先ほどのデータでは、チームのOPSと得点の関係でした。

また平均に対して、得点を10点増やしたのか20点、増やしたのか分かりません。

この場合はOPS+(Adjust OPS+)という指標で分かります。

関連記事 【保存版】セイバーメトリクス指標一覧【解説付き】

⑤:走塁能力を測れない

OPSは走塁能力を測る指標ではありません。しかし走力のある選手の方が長打の数が増えたり、内安打が多くなります。すなわち長打率の数字も上がるので、多少OPSに反映されます。

したがって、少量の走塁能力は分かりますが、完璧な走塁能力は測れません。

かんたんな計算で分かり有効な指標ですが、簡易的な数値と思う必要もあります。

OPSを知って野球を楽しもう

OPSとは出塁率と長打率を足した、打撃の総合指標です。
OPSが高い選手は、過去の選手をみても一流選手ばかりです。

打率は低くても、OPSが高い選手もいます。このような選手は、打率は低いけど「チームに貢献している選手」と言えそうです。

少し違った角度から、野球を楽しむことができます。
OPSを知って、新たな野球の楽しみ方をみつけましょう。

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